|
今回は、オデッセイの純正バンパーに
日産フーガのバンパーを合体させてほしいという無茶なご要望です(^^;
純正バンパーは、ウレタンやPPで出来ていることが多いので
なかなか加工が難しく、大変です。
自由に形を作ったり、曲げたりって事が難しい素材なんですね。
|
|
それがまた、他の車種のものを合体となると
どんなことになるやら、想像すらできません。
下部分をフーガにということですので
まずはフーガのバンパーを半分にカット。 |
|
オデッセイも下部分をカット。
2分の1づつくっつけたらいいやん、とおもうでしょ?
でもそんな簡単にはいかないので
ちょとずつここは切ってもいいか?と
自問自答しながらすすめるのです。
切りすぎたら、直すのがとても大変だから・・ |
|
似た形状のバンパーをということで探していただいたようですが
切った断面の、アールはこんなに違います。
やっぱやめとこか・・・付くわけないジャン (^^;
|
|
切り進めてかぶせてみたら、こんなんやで・・・
うまく収まるわけないやんけ! ・・・・捨ててしもたろかなあ〜(汗)
|
|
でもノーマルバンパーも切ってしもうたし
やるだけやらなしゃーないなあ。
どんどん切り進み。ちょっとましに・・・・
でも普通に考えて無理っぽい。
あかんかったら、開口部にアミ貼って知らん顔して返そ〜〜〜〜。 |
|
こんなかんじです。
まぷたつに切ってしまうと左右両端のホイールアーチ部分の処理が
とてつもなく大変なのは容易に想像できますので
グリル部分だけの合体に持っていけたらいいな。
ここまでくるのに試行錯誤しながら約1日かかります。 |
|
徐々に切り進みます。
けっこう近づいたが、フーガのバンパーと
オデッセイの接点を頂点とするとこれが限界。
もっといい方法はないか? |
|
よ〜し、ぐにゃっと曲げて一番出っ張っているところをあわせて
中に入れれるところは中に入れてまえ!
この時点で内部フロントメンバ先端部加工して
グリルで隠れる部分なども、内部に当たる部分をカットしたり
いろいろしています。
写真だとすっすと進みますが
前の写真からここにくるまで、3時間ぐらいかな。 |
|
どうだ!こうみたらかなりフィッティングしてるだろ?
この3枚の写真で、半日以上経過しています。
でもこのフィッティングが一番大切なので時間をかけなければいけません。
|
|
フーガのバンパーを、オデッセイのナンバー部の四角い出っ張りに
あわせて純正風に残しここで頑丈な密着をさせることにしました。。
前部にこれだけの面接着できるところを確保できたのは良かった。
こんなのも少しずつ切り進みながら考えていくんです。
ポンポン切ってしまうとアア〜こうしたらよかったのに〜
って事がいくつも出てきて、結局何倍もの時間がかかって
その上いいものが出来ません。
|
|
上の合体部分はこのように口を開いていますので
この間を埋めて、ウレタンパネル溶接していくのです。 |
|
こんなかんじですね。
同じウレタン素材。バンパーの残骸からぴったりサイズを測って
パネルを作り、それをきれいに溶接していきます。
よく板金屋で使っているようなホッチキスの針状のを入れる
溶接ではだめですね。フランケンじゃあるまいし。
きちんとメッシュを入れて面溶接していかないと十分な強度は
得られません。 |
|
溶接の終わったところ。
ワタシの方法がベストかどうかはわかりませんが
今考えられる、一番強度を回復できる方法だと思っています。
|
|
ノーマルとまったく同じような強度を得られるわけではありませんが
この方法と、柔軟性のあるエポキシ系のパテを使って
かなり強くなっています。
強さ=持ち(耐久性)=耐衝撃性
仕上げも重要ですが、一番考えていくべきことだと思っています。 |
|
へえ〜、ついてしまうモンヤな〜。 これが実感です(^^;
ここで一旦、車体に合わせて不自然なところがないかチェック
完成後につけるグリルもフィッティングさせ
横のメッキモールの加工角度・長さもこの段階で決定していきます。
|
|
そして今度は、バンパーのすそを絞ります。(前から見て)
これはかっこや流行のラインの問題もありますが
ホイールが良く見えるって事が一番の目的ですね。
キャンバーもよりネガティブに見えますし。
白線部分にあったノーマルラインを矢印のところまで絞ります。
つまりタイヤの後ろ側のアーチラインにあわせるってわけです。 |
|
絞ったら、逃げ場を失ったストレス部分がこのように
折れとなって現れます。
この余分な部分を切り取って溶接すると形が決定されるわけです。 |
|
余分なところは下に出ていた部分もそうですが
面でも出ていいますのでその部分を切り取ります。
下部分は大胆に切り取って、いまステーでビス止めされています。 |
|
そしてその角度・状態を保ったままウレタンパネルを溶接。
同時に継ぎ足したフーガバンパーとの段差も溶接とパテで
スムージングしていきます。 |
|
裏表から、エポキシで固めます。
フーガとのつなぎ目に補強パネルも入れます。
このアタリ一番応力が集中しそうな形状ですので。
|
|
フロント中央下部分のとんがりをなくします。
上のオデッセイのラインに比べてとんがりがキツかったからです。
あくまで純正風にこだわるというご意向に沿って改造します。 |
|
横に着くメッキモールは短く。
端っこをバンパー内に自然にフェイドアウトできるようにします。
処理は、ノーマルと同じ様に自然にしなければなりません。
|
|
ウレタンの加工が終わったら
エポキシパテで強度を確保しながら段差を生め
各部を仕上げパテで最終的な整形。 |
|
やっとこさサフェーサーまできました。
横のつなぎラインもどう?超自然でしょ? |
|
次はリヤバンパー。
こちらはノーマルの形そのままで
自然っぽく(ノーマルっぽく)3cm下に延長したいというご意向です。
サイズ出しに、ウレタンフォームのブロックを入れてます。
目分量ではだめですからね。 |
|
そしてもうひとつ購入したノーマルバンパーを切って
それを下部に溶接していきます。
こうすることにより継ぎ足した下の部分にも
ノーマルとまったく同じプレスやリブラインが残り
ぜんぜんわからなくなります。 |
|
マフラーの周りも自然っぽくきれいに見えるラインでカット。 |
|
同じもの継ぎ足しなんだからつけたらOK! と思うでしょ?
ところがところが、
下のほうがすぼまっているのが普通なので
このようにあまってしまいます。つまり段差が出来るのです。
右も左も・・・・マフラーの出口も。 |
|
マフラー出口部分。
わかりにくいですが、継ぎ足し部分は切りっぱなしになっています。 |
|
こだわりのない人は、それでOKかも知れませんが
きちんと壁を作っていきましょう。
全てウレタン溶接です。
パテで作ったら重いし、密着悪いし、すぐ割れるし、強度ないしで
いいとこまったくありません(^^; |
|
溶接が終わったら、全てエポキシ系柔軟素材パテ。 |
|
そして、フロントと同じようにサフェーサー〜上塗りとすすみ完成。
ふえ〜、たいへんだったなあ。
大きな声では言えないけれど途中はどうなることかと・・・・
その後リヤフェンダーのたたきなどをして終了。 |